「あら、これもいいわね」

「・・・・・」

「ん〜だけどこっちの方がルクスには合うわね」

「・・・・・」


あれからどれ位経っただろう?

2時間は越えているような気がするのは私だけじゃないと思う。

確認したくても周りに時計はない。

ちなみに今見ているのはアクセサリー。



私は2時間前とは全く違う格好をしている。

可愛らしい黒のシフォンワンピースの上にはトレンチコートとかいうもの・・・多分。

茶色のブーツまで選んでもらって・・・


「これでいいわ」

やっと満足いくものがあったのか私の首に淡い青色の可愛いネックレスをするフラシアさん。

絶対フラシアさんの方が全部似合うのに・・・

しかもその場で購入して値札を切られる。

支払いの事は・・・聞かないで。

フラシアさんが怖いから・・・・




「次は何する?髪でも切ってみる?欝陶しいでしょ?」

確かに私の髪は顔を隠す為に伸ばしていて欝陶しい。

でも切る事は出来ない。

「あっそだ。ルクス帽子こっちにしなさいよ」



バッ


「え?」

一瞬の事、だった。

頭にのせていた黒の帽子がなくなったのは・・

そして可愛らしい青色の帽子がもとの位置にある。

だけど一瞬前とは違うモノが目の前にはあった。

側を通りがかった女性店員。





その目は虚ろだった・・・





†††††