「えーどうしてよ?」

「私は・・いちゃいけない人間だから」

「何かしたの?」

「一緒にいる人を狂わせてしまうから・・・」

だから誰とも一緒にいてはいけない。

「・・失礼ね。じゃ私達は狂ってるとでも言うの?」

「え?・・あ、いえ、でも・・・」

でも、そう言われれば・・・


少し一緒にいて目が合えば人は狂うのに・・・

何度もフラシアさんとは目を合わせてる。

吸血鬼だから?

「家族はいないの?」

「血は繋がってないけどおじいちゃんと住んでました。だけどおじいちゃん死んじゃって・・・」

一人で町を彷徨って・・・

どこにいけばいいかも分からなくて・・・

「なら私達だって大丈夫でしょ。なんたって吸血の民だし(笑)」

「その前にどうやって人を狂わせるかを疑問にするべきだろう?」

ラディルさんが急に近寄ってきました。

な、何故かドキドキしてる。

「人間はどう狂った?」

「ぇっと・・目が合った後急に何処かに連れて行こうとしたり、襲ってきたり、笑い出したり・・・」

「昨日の男は?」

「最初は・・普通に声をかけられたんですけど・・少し話してて目が合っちゃって・・・」

襲われて逃げたら追いかけられた。