「おーい、ひより!聞いてる?」


明奈の声でハッと我に返る。

もう学校が見えていた


いつのまに、こんなに歩いたんだろ?


「ごめん、ボーっとしてた。何?」

「ひより、大丈夫?」

「うん、平気だよ?」

「ならいいけど。うちが今言ったのはね、この高校で恋ができるかもよ?」


はいー?

今この人、なんて言った?

サラっとなんか言ったよね。


「あの、明奈さん?もう一回言って。」

「だーかーら、この高校で恋できるかもよー??」