いきなり話しかけてきたのは、紛れもなくあいつ

島田。


「だってさ、ずっと俺のこと見てなかった？」

「見てないし。」

「ふーん。」


ありえないし。
なぁにが
”俺に惚れちゃった？”だよ。
ナルシストかっ！！


「岸山ひより。」

「は、はい！」


いきなり呼ばれて、あわてて返事をする。

タイミング、悪っ！


小さい笑い声が聞こえて隣を見ると、島田が笑ってた。


「誰のせいだと思ってんの？」

「え、俺？」


無自覚かい！

まったく、最初からこんなで
恋なんてできんのかな…