私は彼女を見据えるとゆっくり深呼吸をした。











「もういいよ」

「え?」

「苦しんでるのは…私だけだと思ってたから」








私は彼女に向かってにこりと笑う。







「裏切られて、悲劇のヒロインになってたの。了雅は勘付いてるけど助けてくれないんだと思ってたし。でも星龍に出会えて、私の壊れたもの、すぐに拾い集めてくれたから」









私はもう一度深呼吸をするとまた彼女に向けて笑った。








「だからね、少しだけ、本当に少しだけ、感謝してるんだ」













友梨は目を閉じ、黄竜のみんなは私をじっと見つめて、星龍のみんなは照れ臭そうに頭を掻く。







「あなたの、そういう余裕なところに腹が立っていたのよ」


「私のどこに余裕を感じるの?」