「聞いてどうする?」 またも冷淡なその声に私は身を震わせる。 「勇太を救いたい、なんて思ってて俺の事も救いたいなんて思ってんのか?偽善者もいいとこだな」 「…っ」 「勇太の言う通り星龍は誰かに裏切られたやつの身の拠り所だ。ただそんな軽い気持ちでポンポン解決しようとするような奴に救われたいとは思えない」 波留多は私を置いて歩いていこうとする。 「そんなお前に勇太は救えないだろうな。そんなあいつはさぞかし可哀想だ」