「心配しすぎて頭おかしくなってたから部屋に閉じ込めて湊に監視させてる。」





琴ちゃんは春翔の部屋の方を向いてため息をついた。




頭がおかしく…?




「…春翔に会いたいのは聖南っちも一緒だろうし、呼んできてあげる。」




「へ?」




「私が何も気づいてないとでも思った?」





琴ちゃんはウインクをして部屋を出ていった。




まさか……付き合ってることバレてる!?




「ポーカーフェイス、学んだ方がいいかなぁ…」




そんなこんなで待つこと2分。




バタバタバタバタ、バーン!!!




「聖南ちゃん!!?」




「春翔…」




足音が凄かったから分かったけど、ノック無しだし息切れてるし、走ってきたんだろうなぁ。




「お、おはよう…?」




「…バカ。聖南ちゃんのバカ。アホ。もっと自分のこと大事にしてよ…」




ベッドサイドに置かれた椅子に腰掛け、そのまま私をぎゅっと抱きしめた春翔。




その目は真剣で、いつものおちゃらけた春翔とは別人みたいだった。




「…痛い、よね」




そっと額の包帯に触れ、苦しそうな顔をする春翔。




そこ…傷がある所だ。




「ううん、全然痛くない!私石頭だから」