「何してるんですか!!警備員呼びますよ!!」




考えるよりも先に行動。



これが私のモットーだ。




とはいえあとからついてまわる恐怖にダラダラと冷や汗。




でも、見て見ぬふりなんてできないから。




「ま、茉希さんから手を離してください」




「…誰、あんた。どっかのメイド?邪魔しないでくれない?」




ここまで言っても南條さんの髪の毛をぐいっと引っ張る男。




「っ、やめろって言ってるでしょ!!」




私は2人の間に割って入って男の人を突き飛ばした。




「あなた…何してんの」




思わぬ人の登場に南條さんは身をまん丸にしている。




「ってぇな…!!!ただのメイドがなんのつもりだよ!!」




「女の人に暴力を振るう男の人を見て見ぬふりなんかできません。立場なんか関係ない!」




私は男の人を睨んだ。




もう、恐怖心なんかない。