蓑島くんとつい話し込んでしまっていて、瞳真を待たせていることを思いだした。
忘れてたワケじゃないのに!
…瞳真と話をする前に。
蓑島くんと話して、この関係、ちゃんと終わりにしておかなきゃと思って…。
瞳真とちゃんと向き合うために。
「ひょっとして、これから水口と会うとか?」
「…えっ!何でそれを…!」
「うん、何かソワソワしてるなー?って思って。なるほど…」
「う、うぅぅ…」
気付かれてた…。
この人、どうしてこんなに察しが良いの…。
「わかってたよー?星月はやっぱり水口なんだって。あれだけ水口に泣いてんのに『大切にしてるもんっ』って言うし?どんだけ俺が溺愛しても、水口庇うし?あー妬ける」
「み、蓑島くん!もう!」
私のあわあわした様子を見て、蓑島くんは失笑してる。
…もう!
「じゃあ…今後、水口に浮気されたり泣かされたりしたら、必ず俺のところに来いよ?またケンカしてやるから。星月を挟んで殺し合い」
「…あっ!昨日、瞳真とケンカしたって!何してんのよもう!」
「うひひ。男のロマンですたい」
「殺し合いのどこが男のロマンよ!…って、瞳真とはそんなんじゃないって!」
「…そんなんじゃない?」