日々の二人での時間でもそう。

独りじゃないって、傍にいてくれて。

安心させてくれたり。

たくさん笑わせてくれたり、怒らせられたり。




それは、内容の濃い日々であり。

時を停めていたかつてのあの時間を取り戻したかのように。




「笑顔でいられたよ?蓑島くん…」




もう、十二分過ぎるほど。




「ありがとう…」




…だから、私の停まっていた時間を動かしてくれたあなたに。

傍で支えてくれて、大切なことを気付かせてくれた、あなたに。

最高の感謝を。




「本当に、ありがとう…」







間が空いたように、少しだけ静寂が訪れたけど。

それは、彼の笑顔で掻き消される。



「…なら、よかったかな?」



その優しい笑顔は、やっぱり安心させられる。




「…星月が良かったって言うなら、それでよかったかな?うん」

「蓑島くん…」




安心させられて、私も顔が弛む。

二人で静かに笑い合ってしまった。




「…で、これからどうするの?」

「…え?何が?」

「逃げたらダメなんでしょ?…水口と話するの?」

「…あっ!」