気持ちわる…

とは口に出せないので

「一人じゃないし
 待ち合わせもしてないので
 辞めてください。」

そう言いながら顔を背け
男の手から逃れた。

「え、だってどう見ても
 一人じゃん。」
「もしかして彼氏にでも
 フラれたの?」

とか好き勝手言われたのに
少し腹が立って
未だに女の子たちに囲まれている
涼太先輩を指差して

「あれです。彼氏。」

男たちに向けて言った。

男たちは私の指差す方を向いて
涼太先輩の姿を確認したみたいだけど