「ちょっとトイレに行きます」

携帯を握ってトイレに向かった。


個室トイレに座ると携帯を見る。
連絡は無い。
私からするべきか。
でもきっと朝永さんのことだから、私が帰らなくても連絡を入れなくてもどうでも良いよね。
あの誕生日の夜だって連絡すらされなかった。
私がメールをしなくても気にも掛けなかったよね……


悩み抜いた結果、連絡しないことにした。

席に戻るとまだ解散しないようで、新しい飲み物が皆の前に並んでいた。
はぁ……と、重い溜め息が出た。
変に悩んだせいだろうか、喉が渇いた。
私は自分の烏龍茶をゴクゴクっと飲んだ。


あれ?


味がおかしかった気がした。

すると数秒後、何故かドッ!ドッ!ドッ!と心臓の動悸が激しくなる。

全身が熱い。