ボクはソレを見つめ、足元にいる男の所にしゃがんだ。



「──痛い?」



意識があり、無理にも起き上がろうとする男に聞いた。



多分コイツが、偉い立場の人間だろう。



「い、てぇ…に、決まって…んだ、ろ…が」



男は下から、今にも襲いかかりそうな目で睨んできた。


痛い……痛い、のか。



あぁ、そんな事よりやる事をやらなきゃ。



「…どこの族か、知らないけど…解散してね」

「………チッ」



この舌打ちは、肯定と見ていいんだろうか。