「広叶ちょっと来い」
休憩時間に優馬くんに呼ばれて廊下に行った
「えっ優馬くん?!」
そしたら空き教室まで引っ張られて
入った瞬間
「お前が悪いからな」
「どういうこ んんんっ」
いつもより長くて
息が持たなくて優馬くんの胸を叩いた
でもやめてくれなくて
息をしようと口を開けたら
深いキスになって
「ふぁ ゆん…うっ…まぁくん」
「声出すな キスしにくい」
「んんやっ…んだ…ふぁ」
ついに息が持たなくて優馬くんの胸に
寄りかかった
「可愛い声出してんじゃねーよ
やめられなくなるだろ?」
そんな事言われても…
…でるもんはでるんです!
こんな感じで暇さえあればキスをしてくるんです
今回は私が男の子と話してたから
ムカついたらしい
プリント落ちてますよ?って
言っただけなんだけどね〜
そんな事言ったら優馬くんだって
いっぱい女の子と話してるくせに!!
矛盾してるよね〜
なんだかイライラしてきたよ!!!!
私も優馬くんに仕返ししよ!!!!!!
優馬side
「優馬くんちょっと来て!」
広叶だ
「どうした?なんかあった っんん」
チュ
「っ!!!!」
「優馬くんが悪いんだからね!」
ネクタイ引っ張られてキスされた
広叶にだぞ?あの広叶にだぞ?
「ちょ!広叶!!」
「なによ?」
「どうしたんだよ」
「お仕置きだよ!!
女の子といっぱい話すから!」
なるほど〜いつもの俺の真似したってわけか
「ふーん そんな事していいんだ?」
「なっ!いいもん!悪いの優馬くんだもん!」
なにが だもん!だよ可愛いだけだぞ?
「俺にお仕置きなんてそんな悪い子いるんだな?」
「悪い子じゃないもん!」
「俺にお仕置きなんて100年早い」
「もう!しらないか んんんっ!」
チュ
結局お前がお仕置きなんだよ?広叶ちゃん?
そんな生活が続き
もう卒業まであと少しだ
俺は大学に通いながら親父の会社の手伝い
広叶も同じ大学に通う
「あ〜こうやって居られるのも
後ちょっとだね?」
「そうだな でも同じ大学だろ」
「でも学科が違うからさ!会えないじゃん!」
「でも同じ家だろ」
「も〜乙女心が分かってないな!」
そう俺達は春から二人暮しなのだ
「完治さん
広叶さんとお付き合いさせていただいてます
絶対に広叶さんのこと幸せにします
守ります 僕のこと認めてください」
「ばかやろう!!!!
とでも言うと思ったか?大歓迎だよ」
驚いた 心臓が破裂したと思った
「もうお父さん!!」
「っあ ありがとうございます!!」
「優馬くんなら大丈夫だろう
弘樹の息子ってのが心配だがな ははっ」
「お父さん心臓止まるかと思ったよ〜」
「はっはっは!ごめんな広叶!」
「佳子(かこ)も賛成だよな?」
「完治さんったらもちろんよ!
大賛成よ!広ちゃん、優馬くん!!」
「お母さん!!大好き!!!」
「そうと決まったら弘樹に連絡だな?」
「完治さん実(みのり)ちゃんも一緒にね!」
「よ完治」
「やっほ〜佳子」
「あら〜2人とも速いわね!!いらっしゃい!」
「父さん母さん!?今電話したんだよ?!」
めちゃくちゃ速かった
でもどうやら親達は仲がいいみたいだ
「飛んできたわよ〜息子の一大事ですもの!」
「で?決まったのか?結婚」
「け、けっこん?!」
っぷ!広叶めっちゃ焦ってる
「父さん気が早いよ」
「広叶ちゃんほんとにこんな男でいいの?
広叶ちゃんならもっといい男に出会えるよ?」
母さん確かにそうかもしれないせど
一応 俺 息子だぜ?
「優馬さんがいいんです!」
っな!こういう時だけ素直になりやがって!
「んまあ!可愛い〜!!!」
「これは絶対娘にしたいな」
おい
「ええ、絶対結婚ね!優馬!」
おいおい
「浮気するなよ」
おいおいおい
「うるせーなー!父さん達!」
「はっはっはっ王木家はおもしろいな」
やれやれですよ
「完治」
「ん?」
「どうせ結婚するんだし
一緒に住ませてはどうだ?」
は?!
「弘樹いいわね〜!!それ!!」
ちょっと待てよ!!
「私も賛成よ!!完治さんもいいでしょ?」
頼む!完治さん!!
「いい花嫁修行になるな?広叶?」
「やったー!さすが完治さん!」
「そうとなったら家も決めなきゃね?」
「引越し業者も呼ばなきゃ!」
「家具はうちが用意するわ!」
「じゃあ生活用品は揃えるわね!」
ってな感じで2人暮しがはじまろうとしてます
「分かる?学校って青春じゃない?
だから学校で会うのと家で会うのだったら
全然違うの!!ね!聞いてる??」
「ん?あぁ」
「あ!絶対聞いてなかったでしょ!!」
「聞いてたって!」
「嘘だ!」
「聞いてたよ」
「じゃあなんて言ったか言ってみてよ?」
「めんどくせーから」
「ほーらー!言えないんじゃ っんんん」
チュ
「うるせー口だな」
「っ!もう!優馬くんのばか!」
「誰がばかだって?」
「優馬くんだよ!!」
「てめえはもっとして欲しいのか?あ?」
卒業までの時間は止まることなく過ぎていく
俺達はいつも通りなふりをして
いつもよりも大切に時間を
過ごしていたのかもしれない
広叶side
「この道も最後だね?」
今日は卒業式
「2人で登校するのもな」
「あ〜寂しいな」
「そうか?」
「…優馬くんは寂しくないんだ」
ふん!
いつまでたっても乙女心が分からないんだから!
「だって一生一緒だろ?」
っな!
「優馬くんのばか!」
こうやって手を繋いで他愛もない話をして
2人並んで学校に行くのは
やっぱり私にとっては特別で
こんな楽しく学校に行ける日が来るなんて
思ってもみなかった
地味子になりきって地味子のまんま
なんの思いでもなく卒業していくと思ってた
「優馬くん…ありがとね」
ほんとに優馬くんのおかげだ
地味子を辞めたのも
笑顔でいられるのも
学校に来られるのも
全部全部優馬くんのおかけだ
優馬side
「俺の方こそありがとうだ」
学校を楽しいものにしてくれた
大切なものを教えてくれた
俺に愛をくれた
「優馬くんが感謝してる!!ぷぷ」
「お前わざとか?」
「っぷ なにが?」
「俺にキスされたいんだろ?
だからわざとそんな事言ってんだろ?」
「んな!なわけないでしょ んんんん!」
チュ
「んもう!」
こうやってキスするのも終わりか
確かに
それは…寂しいな?笑