そろそろの頃合いになった頃に、俺たちはブルーベリーの農園を出た。
手には、食べきれなかったけどかごには入れていたブルーベリーを持ち帰りでパックに詰めたものを持っていた。
転校生も同じようにパックに詰めていたが、俺よりも2パックも多く持って帰ることになっていた。


「たくさん取っちゃったな」


手に持ったブルーベリーを見ながらしみじみと呟いた。


「俺より取ってるからな」
「へへ、楽しかったなー」


上機嫌な転校生の様子に俺は、喜んでもらえて良かったなと思った。
しかし、ブルーベリーをたくさん食べたとは言っても果物は割とすぐに消化されてしまう。
今は、昼時間。
もう少ししたらお腹が空いてくるだろう。


「なぁ、お腹どう?」
「ブルーベリーでいっぱい。でも、きっとお腹すぐ空いちゃいそう」


転校生も思っていたことは一緒みたいだった。


「じゃあ、今からどっか飯、食べに行く?」
「いいね」
「何が食べたい?」
「えー何が良いかな・・・」


ブルーベリーで今は腹が膨れているからあまり思いつかないだろうか。
俺も、何が食べたいかと聞かれたら答えられない。


「んー・・・洋食が食べたい、かなー?」


具体的には何が食べたいとかは分からないけど、と転校生は言う。
洋食全般の店み行ったら好きな物を頼めて良いかもしれない。
じゃあ、移動しようと思ったが、ここまで母さんの運転で来たことを思いだした。