しばらくの機械音の後、ボスの声が聞こえてくる。


『何だ』
「あら、仕事中だった?邪魔して悪かったわね」
『それはいい、早く用件』
「言われなくてもすぐ言うわよ」


私は瑠衣を遠目に見る。


「長期休暇以外で長期依頼ということはそういうことよねぇ?」
『ああ、学校は来なくていい』
「ありがとう、『理事長』」


ピ、と通信を切ると空を仰いだ。
夏美、怒るかなあ、怒るだろうなあ。
深呼吸を1つすると空は色を変えた気がした。





サヨナラ、女子高生。



私の1つ目の顔は消えた。