「はあ。陸(りく)ちゃん、またサボったの?隣の席いなくて寂しいんだけど」 「えー俺、柚花の隣なの?」 わざとらしい口調、分かりやすく落とした眉。 昔と全然変わってないのが嬉しかった。 「陸ちゃん、もうすぐ体育祭だね?」 ニヤついて言うと、陸は青ざめた顔をこちらに向けた。これから私が言う言葉を理解しているみたいに。 「陸ちゃんがサボるならリレーのアンカーにしても」 「わーったよ!!行くから!!」