「何でいるの」


その場所には透と陸も一緒にいた。


「柚、ダメだよ帰っちゃ」
「いや帰らせてくれないのあんた達じゃん、そんな懐かしい名前で呼んでも意味ないからね、陸ちゃん」
「帰ってどうすんだ?街にでも行くのか?」


いきなり本題に入る透に下唇を噛みしめる。


「お母さんを、探しにいくの」


そこまで言うと陸ちゃんは分かったように顔を歪めた。


「それの、何が悪いの」
「柚」


私は糸が切れたように叫んだ。