やっぱり陸も私と同じ世界の人間だね。
ハッと乾いた笑いを出すと、目の前の2人の男はあっけらかんとしていた。


「私は大丈夫」

"眼" を戻すと陸は心配そうに眉を垂らせた。


「陸ちゃん、ここ学校」
「…う、うん」
「学校では滝留柚花」
「うん」
「 "花" じゃない」


そこまで言うと透はピクッと反応した


「花?」
「あ。」


しまった。陸の方に気を取られすぎて、この男のことをすっかり忘れていたのだ。


「…てことで、じゃあ。」


スタスタと歩こうとすると陸ちゃんに腕を掴まれる。


「………花?」


透と同じことを聞く陸に首を傾げる。