「そうか」

なにか疑うような目で見られている気がしたけれど、館内の入れ替えの時間だったので、2人で外に出た。

映画館の外に出た時に、また彼のスマホの画面が光り出した。

また彼女からかもしれないと思って、「でていいよ」と彼を促した。

彼はスマホをタップし話し始めるので、私は背中を向ける。

でも、離れないでじっとしていた。

「ユイカ?ああ、うん。今から?」

なんだろう。これから会おうと誘われてるのかな。

「いや、ちょっといけない」