つばさちゃんとたけちゃんが、私の席を離れたと同時に私は四つ折りにされた紙を開けた。



【日向ちゃん!質問です!


もし、自分の彼氏が自分に浮気を匂わしています。

日向ちゃんならどうしますか?】




もしかして、つばさちゃん浮気されてるの?


いやそんなことないよね。だって、たけちゃん つばさちゃんのこと大好きなんだもん。




私はその紙切れのした方にあった少しのスペースに返答を書いた。



【私なら話を聞きます】



その一文を書いてもう一度 四つ折りにした。







「あれ?有田さんは?」


「ほんとだね!いない!」


「昨日なんか山川先生に呼び出しくらってたよね?」


「あー!それ関係じゃない?」




いつも有田さんの周りにいる女子たちが口々に話し出した。





私は立ち上がってつばさちゃんの席へと向かう。





「つ、つばさちゃん!これっ・・・」



「あ〜っ、書いてくれたんだね。ありがとう」



「う、うん。

・・・なんかあったら声かけてね。
相談乗るから・・・!」



「日向ちゃんって本当に優しいね」



とろんとした目で上目遣いをするつばさちゃん。

可愛いを通り越して食べちゃいたいくらい。





「ありがとう。」





前に言ってた。つばさちゃんは私に「ありがとう」と言われると嬉しいらしい。



だから、今も「えへへっ」と言って笑ってる。

なんて可愛い子なんだ。






「あ、つばさちん。ちょっと話あるんだけどいい?」


声がする方を見ると、美玲ちゃんがドアの前に立っていた。



「じゃあ、ちょっと呼ばれたから言ってくるね」



「あ、うん。」



「ごめんね?・・・また後で!」



「また・・・!」






つばさちゃんは焦った足取りで美玲ちゃんの方へ行ってしまった。




そろそろ授業始まるし席に戻ろうかと思ったその時だった。





「おい、てめぇぇえええええ!!!!」



という声が聞こえると共に廊下から鈍い音が聞こえた。




すると、みんなは一斉に「きゃあ!!」と叫ぶ。



一体何が起きているんだ??