「みつー!」


10分ぐらいして、
お風呂から出た玖馬。



もうすぐ春だけどまだ寒いのに、
相変わらずパンツしか履いていない。


真冬でも玖馬はこのスタイルだ。
極度の熱がりなのだ。


ちなみに私は
極度の寒がりな上にお腹をすぐ壊すので、
真夏以外は腹巻して寝るレベル。




「はい!おねがいしますー!」



そう言って差し出されたタオルを受け取り、
ソファに腰掛ける私の前に座った玖馬の髪を
ワシワシと拭く。



ドライヤーが嫌いな玖馬は、
ドライヤーを使わなくても
タオルでギリギリ乾く長さに
いつも髪の毛を切っている。



そんな玖馬の頭を拭くのが
私の仕事だったりする。






「はい、これでよーし!」


「ありがとー!歯磨きしよー?」


「いーけど、もう寝るの?テレビいいの?」


「んー、…さっきのは明日見る事にする!」


「りょーかい」




そう言って、2人で洗面所に向かう。

これも、いつもの事。


お風呂の時間は短いけれど、
玖馬はお風呂に入るとすぐに眠くなる。


だからこそ、
見たいテレビは
お風呂に入る前に見るのだ。




※※※※






「みつー、おやすみ」

「おやすみ、くま」



こうして、
2人で同じベットに入る。


軽くキスをして、
玖馬のあごの下あたりにもぐりこむ。



変態みたいだけど、
私は玖馬の鎖骨あたりの匂いが大好きで、
その匂いを嗅いでいると
すぐに眠くなる。


玖馬は私の頭頂部の匂いが好きらしく、
そこの匂いをしばらく嗅いでたりする。



そして最終的には
私の頭あたりに顎を乗せて寝る。


毎日私の腕枕をしてて、
しびれたりしないのかな?
って思うけど、
それはないらしい。



そんな、わたしたちの日常。