「きめー事言ってんなよ」



ポンッとあたしの頭に触れて、そしてあたしとは反対側に顔を向ける。



「なに、匠。もしかして照れてんの?」


「ばか、そんなんじゃねーよ。つーか、わかってんの?そんな近づいてきて、ここで俺ら二人きりだよ?」



匠の顔をのぞき込んだあたしに、グイッと腕を掴んでくる。



「何いってんのさ。匠のくせに」


「あのなー、俺だって男なんだよ。お前は柊ばっか男だと思ってんのかもしんねーけど、俺だって男」



そのまま、あたしのことをすぐそばのソファーへと寝かせる。



「ちょ、匠。わかってるから、そんなことくらい」


「ムカつくんだよ。お前は昔から俺のこと男としてみてねー」


「そ、そんなこと「あんだよ」



匠の顔が近づいてきて、もう少しで唇がくっつきそうなところまでくる。



「たく……「ばーか、なんもしねーよ」



あたしにデコピンをして、ゲラゲラと笑っている。



「匠のバカ」


「ふ、本当にされると思ったわけ?」



あたしの唇に人差し指で触れる。