「そうなんですか.......」



あたしとはまるで性格が違う。

お母さんからは、昔は明るくて友達もたくさんいたって聞いていたけど、今の自分からは想像もできないくらい、友達づくりが下手くそだ。

お母さんは、そんなあたしの性格を直したかったみたいだったけど、そんな簡単には直らない。



「匠からね、よーく夏実ちゃんの話聞いていたから会えるの楽しみにしていたんだよ」


「.......え?匠から?」



あたしには、詩音さんの話なんか1度もしてくれないのに。
あたしの話はたくさんしていただなんて。
やっぱり、彼女には包み隠さずなんでも話せる関係なんだ。



「あの、あたし生まれたときから匠と同じマンションで.......小2のときに転校し.......「え!?あたしも生まれたときからあのマンションにいて、小2のときに事故にあって、いまは施設にいるの!」


「.......え?」



どうしてだろう。
彼女のこと、あたしはどうしてしらないんだろう。
そして、詩音さんもあたしのことは知らないようだ。