「竜崎さんだよ」


「.......あいつ」



竜崎さんの名前を聞いた匠が拳を強く握りしめる。、

誕生日にマンションの前まで来ていた竜崎さんと対したときもそうだったけど。
匠の竜崎さんへの嫌悪感は相当なものだった。



「あいつのせいで.......」



なにが竜崎さんのせいだというのだろう。
竜崎さんと匠の間になにがあったのかあたしにはわからない。
でも、それを感じさせるほど、匠は竜崎さんのことを嫌っているというのがわかる。



「ねぇ、竜崎さんとなにがあったの?」



竜崎さん、明らかにあたしに対して敵対心がいっぱいな様子だっし、元から彼女のことが気になってはいた。
でも、あれから特に匠と竜崎さんが話していると頃も見なかったから、過ぎたことだと思っていた。

でも、目の前の匠をみるに、まだまだ過ぎたことではないと感じる。



「それは、言えない」


「.......っ」


「ごめん、これは俺の問題だ」



匠から、俺の中には入り込むなと言われたきがした。

あれだけ、勝手にあたしの中には入り込むくせに。
自分の中には入り込ませてくれない。