「何の話してんだよ、お前」



匠の表情はどんどん険しくなっていく。



「だって、大事な子ってあの子のことでしょ?」


「なんだよ、俺に大事な子がいるとかそんな話、いつしたよ」


「言われたの。匠のネックレストップを見ればわかるって」


「え.......?」



あたしの言葉に匠の手がネックレスへとうつる。



「あたしね、寝てるときにみたの。ネックレス」


「は?」



見ては行けなかったんだろうか、匠の顔が苦しそうな表情ちなる。



「さっきの女の子の名前が掘ってあったよ。好きならここに来ちゃだめじゃん」



どんな責任感なのか。
好きな子を放って、あたしのところにきちゃうなんて。
だから、勘違いしちゃうんだよ。



「違う.......、それは違うんだよ.......」



匠の言葉の歯切れが悪くなる。



「忘れられない子の名前なんでしょ?」


「.......誰から聞いたんだよ、それ」



どうしても知られたくなかったことなのか、匠の目付きが鋭くなる。