「可憐♪」
「ん?朝から元気だねー。」
なぜか上機嫌な光希。
「麗くんのメアド、ゲットしちゃった〜!」
「まじで?」
あたしの携帯をいじってた手が止まった。
「え、何で聞けた?」
「帰りだよー!勇気ふりしぼって告ったんだけど、ダメだった。でも、メアドならって交換したの。」
「まじか〜。良かったじゃん?」
「うん♪でも、超そっけないんだよね…。好きな子以外には優しくしない系?」
「そっかー。まぁ頑張るしかないんじゃん?」
「そだネ…。」

はぁ…。あたしは光希の恋とか、応援してる場合じゃないんだけど。今付き合ってる彼氏。超最低野郎。最近、浮気疑惑がある。絶対、突き止めるつもりだけど。別れるんなら別れるけど。

あたしは、授業を受けたくなかったから教室から出て行った。
携帯を取り出して、彼氏に電話した。

『…んぁ?もしもし?』
『瞬、寝てた?』
『わりぃ。昨日さ、実のおふくろが来ててさー。』
『まじ?』

瞬の家は親が離婚してて、瞬と親父さんのふたりぐらし。

『おふくろ、荒れててさ。殴られて痛いっつーの!』
『大丈夫なわけ?』
『わかんねぇ。でも、やりかえしたから大丈夫。』
『そっか笑』
『おふくろ帰ったし。』