ｲ ﾁ ｺﾞ ﾋ ﾒ

長いメールが続いた。
疲れる。瞬といても楽しくない。

―別れたい。
そう思ってしまった。
あれだけ言葉で、好きを伝えてもらっても、気持ちがなくちゃ意味がない。
瞬の中にあたしがいないなら…、一緒にいる意味ない。

―着信:瞬
…最悪。

「…はい」
「可憐？お前、どうしたワケ？」
明らか怒ってる、瞬の声。

「俺、ずっとメール送ってたし。何で無視？」
「瞬、まじのこと言って。浮気してんだろ？」
「してねーって！」
「嘘ばっか。電話だって、女の人との会話聞こえてた。浮気しかないっ！」

もういい。これで壊れるんなら、壊れろ…。
嘘つかれて、付き合うなんか嫌だ。

「…してた。」
「え…？」

決して聞きたくない、言葉…。

「わりぃ。浮気してた。」
「…嘘」
「まじ。別れよう。嫌なんだろ？
俺が浮気してんなら、別れんだろ？」
「…何で？」
「わかんねー。お前、不安にさせたから。」
「…。」
「俺、寂しかった。お前が光希とかいうやつらばっかと、遊ぶから。」

あたしが…悪かった？