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「はぁ……」

重い息を吐きながらなんとなしに時計を見ると秒針はどうやら十時を指しているようだ。

「はぁ……」

ため息が止まらない。

でもこれは夕方についた感嘆のそれとは違う。

結局あの後、私はお母さんに声をかけられるまでただ画面を見つめていた。

綺麗なお顔だからいくら見ていても飽きなかったって言うのもあるんだけど、それだけじゃなくてその表情からも目が離せなかった。

お昼の放送で聴いた彼の音はとても心地よかった。