「終わった!終わったよ!めちゃくちゃ普通!ちょう平穏。

いまの放送で更に平穏。平和。浄化された。

……故に別世界へと飛んでました」

友は呆れとも怒りとも取れるため息を大きくついている。

「ごめん」

「まあ、いいよ。実際これは反則だよね。

どうして特進クラスに担当が回ったんだろう?」

「え?楓、いまの奏者のこと知ってるの?」

乗り出し気味に食いつく私に友は再度大きなため息をつく。

「ほんっとうに聞いてなかったね?さっきも言ったよ?

この音は間違いなく新田くんのでしょ?」