「おい。」
鋭い一声にカティナは我に返った。

シュナインと視線が合う。


『なぜ泣く?』



頭に響いた声はシュナインのものだ。



「娘を傷つけてはいないだろうな?」

静かに、だが確実に彼の輝きは増しているようだ。

「何の話だ?私はこの娘を守っているのだ。

己の力で治めてこそ、まさしく王たるもの。
シュナインよ、超越した力に頼ってでも手にしたいのは更なる国土か?権力か?
自身の力で国をまとめようと思わないのか!」