♪♪♪♪

うるさいな、誰よ寝てるのに…

枕元に置いた携帯に手を伸ばし

「もしもし?」

「あ、姉さん?」

「ん?え?夏帆?夏帆なの?」

「ごめんねー、姉さん。連絡が遅くなってごめんね?」

夏帆からの電話に寝ていた頭が、完全クリアになった。
起き上がり、携帯のディスプレイを確認。

「なに、非通知でかけてきてんのよ!どこにいるの?」

「ごめんね、まだ居場所言えないんだ。あ、病院には行ってくれた?」

「はい?何言ってんの?もしもし?病院って、大変な事になってんだからね…」

「あ、ごめん。出かけるからまたかけるね」

プッ、ツーツー

「もしもし??」

やられた。
かけてきたと思ったら、速攻電話切ってるし。
しかも、非通知なんて。

ただでさえ、とんでもない状況になってるのに…

もう!
妹ながら、腹が立ってきた。
夏帆の為に、とんでもないことになってるのに…

ん?自分が悪いのか?この状況作ったのは私?

違う違う。
状況作ったのは、夏帆。
…で、説明出来なかったのが私…
だから、私が悪いの?

ダメだ。
正解が分からなくなってきた。

そして、私はまた深い眠りについた。