どうして空我に元気がないのか、俺は知りたかった。
それがわからないと、俺はいつまで経っても生きた意味が見つけられないし、空我自身も、生きる意味が分からないままだと思ったから。

――なぁ空我、俺はお前の気持ちが知りたい。

「……だって、そうしないと旅行が楽しめないだろ。俺なんかのことで、旅行が楽しめなくなって、奈々絵の生きる意味が見つからなかったら、すげえ嫌だと思ったんだよ」

「……っ、俺なんかなんて言うな。
俺達だけ旅行を楽しんで、俺達だけ生きた意味が見つかったって、そんなのは意味がない。
――約束しただろ、一緒に見つけるんだって。お前にも見つけてもらわないと、困るんだよ。
五人とも楽しんでないのに見つかった意味なんて、これっぽっちも価値なんかないんだよ!!」

空我の頬に、俺の涙が零れ落ちた。