「ねぇ、奈々絵も食べてみてよ。このフルーツサンド自信作なの!絶対美味しいよ!!」

恵美は、バスケットに入ったイチゴと生クリームが挟まったフルーツサンドを俺に手渡すと、さぞかし自慢げにそう言った。


「ん、上手いな」


そう言って、俺は笑って賛同した。


それしかできないから。


「でしょー?初めて作ってみたんだけど、作ってよかったな。奈々絵にそんなに喜んでもらえるなら」


そう言って、恵美は満足そうに笑った。


その笑顔を見てると、俺は嘘をついた罪悪感が募った。