余裕のない俺は、空我に置いていかれる。



あと四年もすれば、空我は20歳になって、俺を置いて前に進んでく。


そうやって大人になって、いつしか母親とも、父親とも折り合いがつくようになって行くんだろう。


俺だけ。



俺だけ20歳を迎えられないで、死んだ両親や姉とも折り合いなんてつけられなくて。



それどころか、今もどこかで生きている叔父さんや従兄弟とすら、折り合いが付けられずに、俺は死んでいくんだろう。



俺は、空我達には追いつけない。


ここにいない美弥香にだって、俺は追いつけない。


絶対に。


何があっても。