それに比べて、世良くんはおしゃれだ。


おしゃれをしてるわけじゃなく、彼も同じく普段着なんだろうけど…世良くんはスタイルがいいから普段の格好でもすごくおしゃれに見える…!!


後悔と緊張で頭いっぱいになっていると、世良くんは隣でクスリと笑みをこぼした。


「顔、こわばりすぎ」


そう言って頬に軽く触れる。


ドキンッ──

心臓が天井まで跳び跳ねた。


余計に緊張して固まってしまう。


「やっと胡春に触れられる……」


ため息混じりにつぶやきながら、わたしの体をそっと自分の胸に閉じ込めた。


「……っ」


胸がぎゅうっと痛いくらいに甘く締め付けられて、言葉が出なくなる。


こわばっていた体は…世良くんのなかで、少しずつ溶けていった。