「大槻先輩!がんばれ!」

僕は声の限り叫ぶ。そろそろ僕の出番だ。ふぅーっと息を大きく吐く。


そのときだ。
大槻先輩が一瞬つまずいた。転びはしなかったけど…
そのせいで、元々僅差だったのもあり、僕たちのチームは下から二番目まで落ちてしまった。

…ヤバい…

気がつくと、もうすぐ僕の番だった。

大槻先輩が叫ぶ。
「田野君、ごめんなさい!はい!」

「はい!」


バトンが渡された。