「ねえねえ、さゆりん。」
陸上部の同級生が私に話しかけてきた。
あっ、遅くなったがさゆりんとは私のあだ名。三藤小百合だからね。
なんだかその同級生はただならぬ様子だ。
「どうしたの?」
「大変なの!さゆりんとよくいる、一年生の田野君が…」


「嘘!」

私は急いで更衣室から飛び出した。

「田野君!」