「ご、めん、ごめんなさい、本当に…。



私…颯太のこと、最後まで待てなかった…本当に」




涙が止まらなかった。




「こら、莉緒は笑ってる方が可愛いって、いつも言ってるでしょ。



ね?いつもみたいにキッツイ口調のツンデレを見せてくれなきゃ」




「…っ、な、にそれ…。褒めてないでしょ…」



「褒めてるよ。僕が思ってる、莉緒の可愛いとこ。



ほらほら、早く泣き止んで?



今から奏多の部屋行って、告白行くよっ」



「えっ、ちょ、なに言ってんの!?」



「え?当たり前でしょ。僕のことフったんだからその分幸せになってもらわなきゃね?」



この人は本当に…もう。



「…わかってるわよ」



言葉数は少ない私だけど…いや、そんなこともないかもしれないけど。


でも、だからこそ、この人に救われてる。



「そーそー、そんな口ぶりが莉緒だよ。よろしい。


さーさ、立ってたって。行くよ?


奏多の部屋にレッツゴーっ!」



「ま、待って待って、本気で行くわけ?」


「当たり前でしょ。有無は言わさない。


ほら、行くよ」