「あ、ごめんねー。」

顔を上げると、
私より背が高く、
髪は金に近い茶髪の女子生徒が立っていた。

「こっちこそ、ごめんね!」

正直苦手なタイプの人だ。
ここは穏便に済ませて、
窓際の子達のもとへ!

歩き出そうとしたその時。
腕を掴まれる。

「向こうでうちらと話さない?」

女子生徒が指を指している先に
茶髪のショートヘアの女子生徒が席に座っていた。

断ったら、やばそうだなぁ…。

「うん、いいよ!」

気遣って話しかけてくれたのかもしれないし。

「よし!うちは要 千華!よろしく」

要さんは私の手をぐいぐい引っ張る。

「私は橘 千春って言います!」

続けて、私も自己紹介する。

「うちら両方、名前が千で始まるね!
仲良くしよ!」

笑いながら、要さんが言う。