遥斗と縁を切ってから──はやいもので、三週間が過ぎた。
蝉がうるさいほどミンミンと鳴いて、ギラギラと太陽が照りつける7月も半ば。
明日はついに、待ちに待った体育祭本番だ。
前日である今日、午前中は、全校生徒で一度流れを通し、あとの時間は種目や役割の練習、装飾のパネルの設置が行われた。
この三週間は、優香、竜、他メンバーとともに応援団の練習に明け暮れた。
わたしたちのブロックは、和傘を使ったパフォーマンスをする。
完成度はかなり高く、全員で和傘を閉じたり開いたりする最後の場面は、まさに芸術的だと自画自賛する。
三週間のあいだに衣装や小道具などすべてを完璧になし遂げたため、毎日本当に大変だった。
余計なことを考える暇なんて、ないくらい。
だからわたしは遥斗と縁を切ってから、あまり遥斗のことを考えていない。
ちゃんと縁を切ってから、前よりも脳内がすっきりした気がする。
こんなことなら、最初からそうすればよかった。
遥斗と百合ちゃんがふたりで下校しているのを目にしたときも、ただ純粋にやっぱりお似合いだなと思ったし、交際が順調に続いていることに安心した。