「友達だって言ったのは、さくらだよ? それなのに、さくらが隠しごと? それに心配させてよ。友達、なんだから」
最後は照れくさくなったのか、声が小さくなっていた。
しかし……こっこが可愛く見えた。
まだツンとしたところはあるが、あれは素直じゃなかっただけだと見れば、本当に。
「こっこ……!」
そして叶花はこっこに抱きついた。
「ごめんね、ありがとう」
さてこれで、俺の役割が少し軽くなったな。
こっこがサポートしてくれるだろうし、叶花のそばにいてくれるようになる。
「蓮くん、変なこと考えないでね」
すると、叶花が鋭い目線で俺を見てきた。
……なにも言ってないのに。
「私に新しい友達が出来ても、蓮くんはそばにいてよ?」
「……言うと思った」
なんでバレてるんだ、とは思わなかった。
「笠原……俺、今櫻木さんが告白して、浅賀くんが受けたように見えたんだけど」