だが、そこからまた体調が悪くなり、入退院の繰り返し。
満足に通えなくなったから、休学。
それで、叶花が休学してるって知っていながらK高校にしたのは、いつか叶花が高校に通えるようになったとき、一人にしないようにするため。
あと、下手にレベルが高いところに行けば、勉強しなきゃならなくなる。
勉強に追われると、ここには来られない。
……どちらにしろ、叶花のためにK高校にした。
周りからすれば、叶花を追いかけたんだとか言われるけど、恋愛感情なんか一ミリもない。
ただ、翔太さんの言葉通り、叶花に寂しい思いをさせないように。
……なんて、誰も理解してくれない。
わかってるから、誰にも言わない。
「ねえ、蓮くん。諦めて撮ってきてね?」
叶花は両手を合わせ、頼む、とういうような仕草をした。
「わかったから、本読ませろ」
「はーい」
そして俺が読書する中、叶花と結斗さんは会話を弾ませていた。
「そろそろ帰る」
本を読み終えると同時に、空腹で腹が鳴る。