ある日の放課後。



「近澤!明日のバスケの練習試合見に来ねぇか!?」

「はっ?いきなり何言い出すの?」

「いや、何となく……。隣にいたから?とにかく来いよ!な?」

「えっ!あっうん。分かった……。」


直喜が体育館に向かおうと、ドアに手を当てた時、振り向いて言った。


「そだそだ。明日の試合、最後にレギュラー決定戦するから!近澤が来ないで負けたらお前の制にするからな!!」

「はぁ!なにそれ!?意味分かんない!」


バイバイと後ろ向きで手を振ってる姿がそれまたからかってるように見えた。


「行ってもすぐ逃げ出そうと思ってたのにな……。」


幸い、遅い時間だったから人が少なかったのと、葵と桃子が部活でいなくて良かった。
いたらまたからかわれていた……。