しばらくすると、話は変わり


中学時代の思い出に浸っていた。


……


「理斗さぁ…あの子の事まだ好きなの?」


ふと思い出したかのように、初恋の相手の事を聞いてくる達也。

不意に出された名前に驚きながらも


「…好きだよ。忘れた事ないかもな」


動揺したと思われるのが嫌であくまで冷静に返す。



…少しの間が空き


「そっかぁ。高校入ってからは理斗も俺も 関わりなくなったからなぁ…なにしてるかな?」

疲れと酔いからか


達也は眠たそうな顔をしながら


そう返すとテーブルに伏せてしまった。



「どうだろな…」


テーブルに伏せていく達也に、そっと言葉を返して初恋の事を考える…