お母さんの目から少し涙が出ているのがわかった。

だんだん思い出話を聞いていく内に夕方になった
お母さんとお父さんは明日仕事があると言って
帰っていった。
そして、最後に看護師さんが来週あたりには退院できる
と話しているのが耳に入った。

誰もいなくなった病室では機械の音などがさっきよりも
五月蝿く聞こえるようになった。

昨日と同じ時間になると君が病室に入ってきた。
《そういえば、君と仲良しだったけ。》
僕は途端に思った。

そんな筈はないよな。