私は愛梨彩に会いに行った。
久しぶりに会った愛梨彩は別人のようだった。
まるで壊れてしまった人形のようだった。
「何で来たの......」
「愛梨彩......」
「何しに来たのって聞いてるの！」
愛梨彩は震えている。
「愛梨彩、落ち着いて」
「どうせ私をバカにしに来たんでしょ！」
「違うよ......」
そう、ゆっくりと彼女に手を伸ばす。
バシッ
「私に触らないで！」
愛梨彩は私の手を払いのけた。
彼女は怯えていた。
私はそんな彼女を優しく包み込む。
「離してっ！」
「離さないよ」
抵抗する彼女を強く抱きしめる。
「どうして.......あんたにあんなにひどいことしたのに......」
「前にも言ったでしょ？向かい合うんだって」
愛梨彩にも私の気持ちがわかったのだろうか。
彼女の頬を涙が伝っていく。
「......ごめん」
しばらくして愛梨彩は口を開いた。
「美琴の気持ち、わかった。ううん、もっと辛かったんだよね......」
「うん」
「本当にごめんなさい......」
再び彼女の目から涙が溢れ出す。
