颯太side

こんなちっちゃい身体で、1人で抱え込んでたなんて、
辛かったよな、
「素直に言えよ」
「助け て」
抱きしめるとぽろぽろと涙を流す
腕の中で声を出さずに
普通ならわんわん声上げて泣いてもいいのに、、

目を赤くして涙を頬に流す美恋
「すみません、ご迷惑お掛けしました」
「ばーか、迷惑なんかじゃねぇよ、
お前は溜め込みすぎだ」
頬を濡らす涙を親指で拭う

美恋の涙も止まってきて落ち着かせ
部屋を出ると、琥太とマスターがドアの前で泣いていた
「盗み聞きしてたのか」
「あ、颯太さ、んすみません」
琥太もマスターも膝ついて滝のように涙してる
「あの、」
ひょこっと後ろからのぞき込んできて
マスター達を見て、
「ぷっ」
笑った

「美恋、やっと笑ったな」
ぽんぽんと撫でるとニコッと笑って
「はい」

「今日は、カプセルホテルに泊まるので」と言って、俺らに手を振って帰ってった