｢あ！おかえりなさい！なかなか戻ってこないから心配しましたよ！
あれ？目赤くなってますよ？｣
｢琥太、歌姫だって泣くんだよ｣
琥太はずっと美恋の事歌姫って呼んでいた
｢あの、琥太さん、そろそろ恥ずかしいので、歌姫はちょっと、、、｣
｢でも、あ！じゃあ白雪姫で！｣
恥ずかしそうに俺の背中に隠れた
｢お嬢の方がいいですか？｣
｢っ、、もうどっちでもいいです｣
照れて顔真っ赤にしてる美恋に
っしゃあとガッツポーズしてる琥太をよそに
俺は車のドア開けて美恋を座らせ
助手席に荷物置く
｢おい琥太、早く行くぞ｣
｢はっ！はい！｣

車を走らせしばらくすると
｢、颯太さん、、あの敷地の所有権、
ママがいざと言う時のためにあたしを所有者にしたんです｣
写真を見ながら泣きそうな声で言ってきた
｢颯太さん、あの男が出所してきても、あの家に戻れないようにしたいんです｣
｢、、壊したいのか？｣
｢、はい、誰も住まなくなる、
パパとママとの思い出を踏みにじる男が戻ってくるなんて考えたくないんです、それならあの家壊して平地にしたいんです。
所有者はあたしですから｣
｢そうか、業者呼んどいてやるよ｣
｢ありがとうございます｣