4人で隣町に行って数日が過ぎた。

『キーン・コーン・カーン・コ〜ン♪コ〜ン・カーン・キ〜ン・コ〜〜ン♪』

今日も微妙に音痴なチャイムが鳴っている。

「あー終わった」

今日も、退屈な国語の授業が終わってシュンは背伸びしていた。

そんな、シュンの姿をメグミは優しく見つめていた。

(うふふ・・・可愛い)

シュンは、視線を感じメグミの方を見た、メグミはニッコリとしていた。

(ヤベェ〜たまんね〜)

「あっ、メグミ・・・今日の夕方って暇かな?」

シュンは、勇気を出して聞いてみた。

「あ〜うん・・・特に予定ないけど」

「そっか〜」

「・・・何で?」

「いや、チョット・・・メグミ・・・」

「なに?」

「あっ、今日の夕方5時に〇〇公園の噴水の前に来てほしんだけど」

(あ〜言っちゃったよ言っちゃったよ〜俺)

「・・・うん・・・わかった。」

メグミは真顔で答えた。



前日の夜

山田はリエに電話していた。

「もしもし、リエさん」

「あっ、山田君、でっ、シュン君は、いつメグミに告白するの?」

「いっ、いや〜その・・・」

「まさか、山田君、シュン君から聞き出せなかっの!」

「うっ、うん・・・」

「も〜う、使えないわね〜」

「ごめん・・・」

「わかった、あっ、山田君・・・あの約束は、無効にするからね」

「え〜〜そんなぁ〜〜」

「え〜〜じゃない!」


こちらは、シュンの部屋
シュンは、鏡に向かってブツブツ言いながら決めセリフを練習していた。

「メグミ、俺に着いてこい!」

「う〜ん、違うなぁ〜」

「俺は、君の為になら死ねるよ!」

「う〜む、死ねるはなぁ〜」

「僕は、キミの事が好きだから!」

「これは、チョットだな」


シュンの部屋の前で、告白の練習をしている様子を見ていた母親は、シュンに言いった。

「馬鹿だね〜シュン!告白する時は、カッコ付けたらダメだからね!」

「・・・・かぁちゃん、いつから居たの?」

「あ〜俺は、キミの為なら〜くらいかな、あははは」

「あ〜〜〜マジかぁ〜〜」

シュンは、頭を抱えて悶えてしまった。



こちらはメグミの部屋

「ハァ〜シュン君、今ごろ何しているのかなぁ〜」

メグミは、風呂上がりで髪をときながらブツブツ言っていた。

「昨日から、シュン君、なんだか顔合わせてくれないし・・・ハァ〜」


メグミは、ため息ばかりついていた。



「ヨシ!」

シュンは、母親に告白の練習を見られたショックから立ち直り、リエに電話をした。

「もしもし、山下だけど」

「あっ、シュン君」

「俺さ〜明日メグミに告白するよ!」

「えっ、明日〜〜」

(また、いきなりだなぁ〜)

「うん、たとえメグミに好きな人が居ても・・・この気持ちを伝えたいんだ」

(うわぁ〜こいつ、カッコいい〜)

「うんうん・・・でっ、何処で告白するの?」

「あっ・・・・」

「・・・まさか・・・シュン君、考えてなかったの」

(前言撤回)

「うん・・・リエさん・・・リエさんなら、どんな場所がいい」

「う〜ん、私なら静かな公園がいいかなぁ〜」

「そっか〜〜分かった・・・そしたら、〇〇公園にする」

(早)

「そう・・・メグミは、私が連れて行く?」
「いや、俺から、誘うよ」

「そう・・・分かった」

「うん、リエさん、ありがとう」

電話を終えたリエは、不気味に笑っていた。

「あは、あははは・・・あっ!」

(あっ、なんか出ちゃった)

その様子を見ていたリエの母親は、首をフリフリ居間に消えていった。

リエは、山田に電話した。

「山田ですけど〜」

「あっ、山田君!」

「リエさん、今度は何」

「するの、だからーするのよ」

「・・・リエさん、何をするの?」

「だからねーシュン君が告白するのよ」

「あ〜告白する・・・えっ!シュンが!」

「そう、明日の夕方に〇〇公園でメグに告白するんだって」

「お〜〜とうとう告白するのか〜」

「だから、明日の放課後に、シュン君達より早く公園に行くから、終わったら、すぐに校門に来てね、それじゃ」

リエは、言うだけ言って電話を切った。

(あははは・・・もう、たまんないわ〜ゾクゾクしちゃう!)

「あっ、シャワー浴びなきゃ」


『キーン・コーン・カーン・コ〜ン♪コ〜ン・カーン・キ〜ン・コ〜〜ン♪』

放課後の微妙に音痴なチャイムが鳴る


リエと山田は、校門の前で落ち合い〇〇公園に急いで向かった。

〇〇公園は、学校から300m程離れた場所にあり、川沿いの道路に沿って作られた、少し広く中央に訳の分からない変なモニュメントがあり、その隣に噴水が設置されていて花壇が囲むようにある、リエ達は、噴水の裏側の植え込みに隠れて二人を待った。


「リエさん、シュンとメグミさんは、何処で待ち合わせしてるのかなぁ〜」

「私の勘だけど、シュン君なら道路から見えない噴水の前だと思うの」

「・・・そう・・・勘ね〜」

「ほら、もう少し、身体低くしなさいよ」

「あっ、うん」

しばらくして、シュンが公園の南側から現れた。

「ほら、やっぱり噴水の前に来た〜」

「・・・本当だ、リエさんの勘も当たるんだ」

『ベシッ!」

「あたっ!」

時間は午後5時メグミは、待ち合わせ場所の噴水の前に到着した。

「きたきた、これからよ、これからよ、あははは」

メグミは、噴水の前にいるシュンに声をかけた。

「シュン君、おまたせ」

「うん、いや・・・」

山田とリエは、噴水の横の花壇に移動して山田は膝を着き両手を着いて覗いている、リエは山田の後ろで肩に両手を乗せ山田の頭の上から覗いている。

「始まった、始まった」

「うんうん」

シュンは、真面目な顔でメグミの正面に立って、ゆっくりと話し出した。

「フゥ〜・・・メグミ・・・聞いてもらいたい事があるんだ」

「うん」

メグミもシュンを見つめ真剣に話を聞く


『フゥ〜フゥ〜』

興奮したリエは、激しい鼻息をしながら山田の首を絞めしている。

「ぐるちぃ〜〜」

でも嬉しい山田である。


「メグミ、俺は、この前、4人で遊びに行った時に・・・」

「うん」

「はっきりと分かったんだ」

「うん」

「俺は、メグミの事を考えると胸が苦しくて・・・メグミの笑顔を見るだけで、なんだか身体が熱くなって・・・あ〜俺は、メグミに恋してるだなぁ〜と」

「うん」

メグミは、薄らと目に涙を浮かべている。



「そう、そこで決めるのよ!シュン君」

リエは、山田の首を絞めたまま後ろから抱きついている。

(あーぐるちぃ〜でもリエさんの胸が〜♡)

山田は、鼻の穴を全開に膨らませて興奮している。

〈オイ股間も膨らんでるぞ〉



「ハァ〜〜俺は、メグミが好き、大好き!だから俺と付き合って下さい。」



「ヨシッ!決まった、さぁメグどう答えるの」

興奮したリエは山田の頭を腕の中でグリグリ回しだした。

(あ〜〜ぐるちぃ〜でも、嬉しい♡)




メグミは、シュンの告白に涙を浮かべ、そして、ゆっくり話しだした。

「ありがとう、シュン君、私もシュン君の事ばかり考えてたの・・・シュン君が、素直な気持ちで告白してくれた事が凄く嬉しい・・・私も、シュン君が好き!だ〜い好き!」


「あははは・・・」

リエは山田の頭を抱きしめて、喜んでいる。
「あぁ〜ぐるちぃ〜でも、幸せ」


メグミは、シュンに近づいて顔を少し傾けて目を閉じた。

シュンは、優しくメグミの肩に手を当てて軽くキスをした。

『チュッ!』

「メグミ、好きだよ!」

「私も、だーい好き!」

シュンは、メグミを抱き寄せて、ふたびキスをした。


「ね〜リエさん、俺たちも」

山田が口を尖らせ、リエにキスをせがむ

「やーだ〜」

リエは、山田から逃げる。

いつの間にか、山田とリエはシュン達の回りを走り回っていた。


(いつから居たんだ、こいつら)

「メグミ・・・今度は、二人で海を見に行こうな」

「うん!」

シュンは、メグミを抱き寄せて、またキスをした、右手はメグミの胸を優しく揉んでいた。

(あん♡シュン君エッチなんだから♡)





「リエさ〜ん」

「や〜〜だ〜」

「リエさ〜〜ん」

「も〜〜」

「捕まえた」

「や〜だぁ〜」

「リエさん」

「う〜〜ん」

『ベシッ!』

「あたっ!」







おまけ

「シュン君・お願いがあるの?」

「何?」

「禁煙してね」

「・・・・」

「し・て・ね・♡」

「はい!」

「よろしい!」




END